26.酸化還元滴定

[目的]酸化還元反応を用いて、未知濃度の溶液のモル濃度を求める。
[薬品]硫酸アンモニウム鉄(U)(モール塩)Fe(NH4)2(SO4)2・6HO シュウ酸HCO・2HO
過マンガン酸カリウムKMnO 過酸化水素水HO 硫酸HSO
[器具]メスフラスコ ビュレット コニカルビーカー(または三角フラスコ)
ホールピペット
[操作]
a.シュウ酸標準溶液を用いて過マンガン酸カリウム溶液の濃度を測定する。
 シュウ酸標準溶液を量り取る
過マンガン酸カリウム溶液を滴下する
b.モール塩を用いて過マンガン酸カリウム水溶液の濃度を測定する。
c.オキシドール(約3%過酸化水素水)の濃度を測定する。
[留意点・工夫点]
過マンガン酸カリウム水溶液は、約0.01mol/l〜0.02mol/lを使用する事が多い。
シュウ酸の結晶は溶けにくいので、急ぐ場合は少し湯煎してもよいがメスフラスコでしてはいけない。
コニカルビーカー内の溶液には希硫酸を加える。加える硫酸の量が少ないと滴定時に褐色の沈殿ができる。
シュウ酸溶液に希硫酸を加えたものは、温度が低いと反応しないので約70℃に温めておく。
過マンガン酸カリウム水溶液を入れるビュレットは、基本的には褐色のものを用いる。
aの場合最初数滴加えたときは色が消えるのにやや時間がかかるが、後になると反応は速くなる。温度が下がり過ぎたら(色が消えにくいとき)再び加熱してから続ける。
滴定の操作については、「中和滴定」を参照。
<参考>
 酸化還元滴定により、漂白剤中の過酸化水素量を測定したり、サラシ粉の有効塩素量を測定したりする実験もある。
 <過マンガン酸カリウム水溶液の目盛りの読み方>
溶液の色が濃いので液面の最も高い所を読む