ひょうご歴史研究室 室長あいさつ
ひょうご歴史研究室の三年目

 ひょうご歴史研究室は、いよいよ3年目に入りました。
 「石の上にも三年」の3年目。
当初に予定されていた年次計画、―1年目は『播磨国風土記』研究、2年目は赤松氏と山城研究に次ぐ―、3年目のたたら・製鉄研究に入りました。
したがって今年度の重点的課題は、たたら・製鉄研究ですが、『播磨国風土記』研究にも、赤松氏と山城研究にも、新しい展開が見られます。
 『播磨国風土記』研究では、「『古事記』の冒頭を飾る「国生みの島・ 淡路」〜古代国家を支えた海人の営み〜」というストーリーで、2016年4月、日本遺産に認定された淡路島への広がりが生まれています。
淡路島日本遺産委員会とひょうご歴史研究室との連携が進み、淡路市の五斗長垣内遺跡などの現地調査や合同研究会のほか、年度末にはシンポジウムの開催が決まっています。
播磨から淡路へ、古代地域史研究が広がることへの期待が膨らんでいます。
 また赤松氏と山城研究では、昨年より始まった上郡町と研究室による赤松居館跡遺跡の発掘調査が本格化し、建物の礎石や土師器の破片などが、大量に発見されました。
調査成果は、『神戸新聞』紙上などにその都度紹介され、期待が膨らんでいます。
11月18日(土)には、兵庫県立歴史博物館などが主催する、歴史文化フォーラムが現地で開かれる予定です。
 そして、たたら・製鉄研究ですが、西岡章寿教育長を中心に宍粟市教育委員会の全面的な支援を得て、考古部門と文献部門の調査研究が進んでいます。
これまでの過程でわたしが強く感じているのは、次の2点です。
 第1に、戦後すぐに遺跡の重要性に気付き、調査と保護活動を進められた地元の先人たちの衣鉢を継ぐことの重要性。
第2に、この分野で先進的な成果を上げている島根県古代文化センターとの連携の必要性。
 これまでかなりの実績がある『播磨国風土記』研究や赤松氏と山城研究と異なり、たたら・製鉄研究は、ひょうご歴史研究室の立ち上げによって、初めて組織的に追求される課題となりました。
その成果を確かなモノとするためには、上記の2つが緊要なことと考えます。
 来年3月に開催される予定の研究成果発表フォーラムと、『ひょうご歴史研究室紀要』第3号には、その成果が披露されますが、大いに期待していただきたいと思います。

平成29年8月

ひょうご歴史研究室長 藪田 貫



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○「播磨国風土記」から赤松・山城へ〜ひょうご歴史研究室の二年目〜

○開室半年に思う