『播磨国風土記』研究班 研究会

2017年1月28日 土曜日

「播磨国風土記」研究班の本年度第3回研究会が、2017年1月28日午後、館内会議室にて開かれた。
神戸佳文研究員(当館学芸員)が、「兵庫県立歴史博物館の淡路総合調査について」と題する報告を、村上泰樹研究員(県立考古博物館学芸員)が、「淡路島の古代遺跡概観 -県教委発掘成果を中心に-」というテーマの報告をおこなった。
神戸報告では、昭和57年度〜平成12年度、博物館の研究活動の一環としておこなわれた、県内各地の総合調査の概略と、淡路での調査内容の報告があった。
神戸氏は、報告書の未刊部分については、再調査すべきことが望まれるが、各地で一定の成果があがり、県の職員と自治体職員との信頼関係が深まった意義は大きいと述べた。
また淡路島では、神像の「発見」や文化財の全体的掌握という成果が上がったと指摘した。
村上報告は、@松帆銅鐸発見の意義、A五斗長垣内遺跡の評価、B南あわじ市の嫁ヶ淵遺跡、九蔵遺跡の評価、C洲本市内の古代遺跡と志筑遺跡の評価などを扱った。
また特別参加された淡路市教委の文化財担当者が、最近発掘された舟木遺跡の特色について述べた。
討論では、それぞれの分析にあたっては、遺跡周辺の地形環境分析が不可欠になる点、また紹介された島内の遺跡地の開発が、砂堆列の淵や湿地帯などに集中している感があるが、これは逆に高度な技術を有した集団の投入や入植を想定できるのではないか、などの意見が出された。
近々、五斗長垣内遺跡や舟木遺跡の現地調査することへの期待も表明された。
また文字資料としては、出土木簡や墨書土器の分析、「淡路ときわ草」の読解も重要課題との意見が出された。
参加者は15名だった。

(文責・坂江渉)