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館長室へようこそ!

兵庫県立歴史博物館
館長 藪田 貫
【プロフィール】
 2014年4月1日に、端信行前館長の後任として歴史博物館長に就任しました藪田 貫です。端館長とは年齢は違いますが、大阪生まれ、京都橘女子大学教授を勤めたことなど共通点があり、初対面の時に話が盛り上りました。
 専門は歴史学、とくに日本近世史(江戸時代史)の社会史・女性史です。大阪大学大学院修士課程を終え、大阪大学助手・京都橘女子大学助教授を経て、1990年から2015年3月まで関西大学文学部教授を勤めておりました。館長となって二年目に入ります。4月に開設されたひょうご歴史研究室室長を兼ねています。25名のスタッフと力を合わせ、ちょっと立ち寄ってみたくなる博物館を目指したいと思います。
【「館長室へようこそ」について】
 「館長室へようこそ」では、歴史博物館に関する話題や、兵庫県の歴史・文化のニュース、私が折に触れて感じたことなどを、皆さんにお伝えしたいと思っています。「歴史ステーション」にお越しになった時に、気楽に立ち寄って、おくつろぎ下さい。  みなさんのお便りなども、お待ちしています。
あて先 : Rekishihakubutsu@pref.hyogo.lg.jp
 

  博物館と「ゆるキャラ」  2016年10月15日

 9月末、久しぶりに彦根城に行く機会がありました。午後でしたが、訪問した彦根城博物館ではちょうど「ひこにゃん」のお披露目の時間だという案内があり、同行した大学院生たちと参加しました。幸い平日で整理券が出るほどの観光客でなく、書院を形どった博物館の会場に入り、思い思いに腰を据えて「ひこにゃん」の登場を待ちました。

 

 やがて扉の隙間を、身体を横にして(正面向きでははみ出る)「ひこにゃん」が登場、舞台の中央に立ちます。それから約30分の間、「ひこにゃん」は一芸を見せてくれるのですが、ゆるーい所作で歩を進め、身体をひねり、木刀を持って構える、という所作すべてが緩いのです。まさに、ゆるキャラです。その緩さがまた、かわいさの根源でもあるなと考えている間に30分が過ぎました。「先生、最後まで見てはりましたね」と学生には呆れられた次第。

 

写真1 彦根城博物館の「ひこにゃん」

 

 

 その後、10月1日・2日と神戸ハーバーランド・スペースシアターで開催した「ひょうごミュージアムフェア2016」で、再びゆるキャラと出会いこととなりましたが、こちらははばタン、カーモ、ほしまる君、モリン君、マナビーの5体が登場し、年に一度の博物館の祭典を盛り上げてくれました。日頃、県内それぞれの場所で活動する博物館が一堂に会して、親子を対象にワークショップを開催するフェアには1日1000名、2日2200名の参加がありましたが、彼らゆるキャラの集客力も大きいことでしょう。

 

写真2 ひょうごミュージアムフェア2016

 

 

写真3 ゆるキャラ応援団

 会場自体が人の熱気に溢れ、ゆるキャラの中に入っている人にはさぞ暑く、不自由な時間だったでしょうが、ふだん見ることのない、ゆるーいキャラクターの魅力を彦根と神戸で発見しました。ゆるキャラに感謝。