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館長室へようこそ!

兵庫県立歴史博物館
館長 藪田 貫
【プロフィール】
 2014年4月1日に、端信行前館長の後任として歴史博物館長に就任しました藪田 貫です。端館長とは年齢は違いますが、大阪生まれ、京都橘女子大学教授を勤めたことなど共通点があり、初対面の時に話が盛り上りました。
 専門は歴史学、とくに日本近世史(江戸時代史)の社会史・女性史です。大阪大学大学院修士課程を終え、大阪大学助手・京都橘女子大学助教授を経て、1990年から関西大学文学部教授を勤めており、今年1年は、館長との兼務となります。
【「館長室へようこそ」について】
 「館長室へようこそ」では、歴史博物館に関する話題や、兵庫県の歴史・文化のニュース、私が折に触れて感じたことなどを、皆さんにお伝えしたいと思っています。「歴史ステーション」にお越しになった時に、気楽に立ち寄って、おくつろぎ下さい。  みなさんのお便りなども、お待ちしています。
あて先 : Rekishihakubutsu@pref.hyogo.lg.jp
 

  歴史博物館と姫路城4  2014年6月1日

 博物館から素屋根を解体するクレーンの脇に、五層六階の大天守の全貌が見わたせるようになりました。初夏の日差しのもとでは、白すぎて眩しいほどです。全身、素屋根に覆われていた頃から見ると隔世の感がし、同時に、こんな貴重な変貌を間近に見られる幸運に感謝したいと思います。

 さて、桜・ツツジをへて、菖蒲の季節となりました。菖蒲となれば水辺ということで、菖蒲を求めて「千姫の小径」を歩きました。「千姫の小径」とは、姫路城の北西、清水橋から国道二号線傍の埋門にかけて、中壕と船場川の間を南北に通じる小道で、途中には、船場川の対岸に千姫像があります。右手に船場川の清流、左手に澱んだ中壕を眺めながら歩いて行くと、堀の中に菖蒲の群落が見えてきます。天を衝くように茎を伸ばし、青く咲いている姿は、「いずれが菖蒲か杜若」とされる凜々しさを秘めています。視線の先には中壕の石垣がズーッと続いており、大天守や櫓とはひと味違う城郭建築の魅力が堪能できます。

 人の通りも少なく、心身の疲れた時にこの道を歩けば、癒やされること請け合いです。

   
 
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