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館長室へようこそ!

兵庫県立歴史博物館
館長 端 信行
【プロフィール】
 私は2002年から、兵庫県立歴史博物館で館長をつとめています。
 大阪府に生まれました。専門は文化人類学と比較文明論です。京都大学文学部を経て、1974年に国立民族学博物館助教授となり、1992年からは同館の教授を、2001〜2007年には、京都橘大学で教授をつとめました。
 
 ※端館長は2014年3月末日に退任し、現在は名誉館長です。このページは過去ページを表示しています。
【「館長室へようこそ」について】
 「館長室へようこそ」では、歴史博物館に関する話題や、兵庫県の歴史・文化のニュース、私が折に触れて感じたことなどを、皆さんにお伝えしたいと思っています。「歴史ステーション」にお越しになった時に、気楽に立ち寄って、おくつろぎ下さい。  みなさんのお便りなども、お待ちしています。
あて先 : Rekishihakubutsu@pref.hyogo.lg.jp
 

  豪雨災害に思う 2009年8月15日

 佐用川の氾濫による豪雨災害は、佐用町の中心部を襲い避難中の人をも巻き込んで多くの死者・行方不明者を出す大きな惨事となった。被災男性がテレビのインタービュにこたえて「いつも災害というと他人事のように思っていたが、まさか自分の足下でこんな惨事が起こるとは、・・」と絶句されていたが、被災直後の正直な気持ちであったろうと思われた。同時に、同じような惨事が地域をかえながらどうしてこう何度も起こるのか、というやるせない気持ちに襲われる。

 兵庫県では阪神・淡路大震災を機に大いに防災に努める行政を進めているが、それでも現実にこうした災害がつぎつぎに起こる。しばしば「歴史に学ぶ」とか「過去の教訓」などといわれるが、このことを真に意味あるものにするにはどうすればよいのだろうか。いろいろな考え方はあるだろうが、ひとつには「地域の歴史」を負(災害)の側面からみることも必要なのではないか、と痛感するところである。


   
 
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