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沢田の鱧切り[はもきり]祭
 篠山市沢田[ささやましさわだ]の八幡神社では、10月の第3日曜日の秋の例祭に鱧切り[はもきり]祭りを行う。
 当日の午後、頭屋[とうや]の床の間では、侍烏帽子[さむらいえぼし]、黒紋付袴[くろもんつきばかま]に浅葱[あさぎ]の裃[かみしも]をつけて、白扇[はくせん]を手に持った鱧切り[はもきり]役が上座につき、その横に招伴人[しょうばんにん]が座る。
 右側に四天王・人身御供[ひとみごくう]の少年・すってんでん・猿田彦[さるたひこ]、左側に四天王・踊り子・巫女姿[みこすがた]の少女が座る。末座に頭屋が着座すると、各人に膳が運ばれる。
 配膳が終ると、招伴人が挨拶し、上座から順に酌をする。酒宴がたけなわとなった頃、突然雨戸や板壁を「ドンドン」「ガタガタ」と叩いて大きな音を立て、大蛇の出現を連想させる。頃合いを見て、大きなまな板の上に長さ1メートル余りの鱧をのせて、鱧切り役の前に運び出す。
 鱧切り役は包丁を手に、恐る恐る鱧の背中を「そっ」となでてみたり、鉄の箸[はし]の先でつついたりするが、やがて裃[かみしも]の右肩を脱ぎ、鉄箸を鱧の首に突きさし、尾を払い、式は終る。
 日没になると、全員が膳に添えてあった玉串を持って神社へ報告に行く。大蛇のウロコに見立てた、オチョンギリという小判型の餅を貰って帰る。

高張提灯の立った沢田八幡神社 鱧切り祭のお膳 お膳に盛り付ける畑と山の幸、枝豆と栗に渋を抜いた柿 大きな口に赤唐辛子の舌をつけ大蛇に見立てた鱧
全員が座に着くと先づお茶を運ぶ働き人 左から踊り子、御酒持ちと踊り子、四天王 烏帽子に五色の紙垂れををつけ、席に着いたすってんでん 配膳が終り全員に酌をして回る働人
宴がたけなわになり締太鼓が回され口上を述べる 付近の様子が騒がしくなり大蛇出現の噂をする 鱧切り人の前に運び出された大蛇に見立てた大きな鱧 招伴人と鱧切り人は鱧を見て大げさな身振りで驚いて見せる
裏返しにしてひと突きにする鱧切り人 鱧切り祭りの終了報告に宮入りするすってんで 神社の社前で報告祭をする鱧切りの一行 御神酒持ちとすってんでんを囲んでの直会
大蛇のウロコに見立てたオチョンギリの餅