災害対応体験ゲーム
この災害対応体験ゲームは、時々刻々と変化する状況下で、与えられた情報をもとにどのように対応するかをグループで考えるものです。災害、防災の知識を高めるだけではなく、災害時の情報収集能力、判断力、合意形成能力、コーディネート能力などを身につけることが出来ます。ゲームを通して自分の知識の不足、不十分さを実感し、防災をもっと勉強しようという意識を高めることにつながっていくことを期待しています。
現段階では、ゲームの面白さはゲームを運営する教員の力量に左右されるところがありますが、今後は、もっと改善して、例えば『人生ゲーム』のように誰もが楽しめて、防災の姿勢・知識の向上につながるものにしていきたいと考えています。
1. 設定
1995年1月17日、午前5時46分、淡路島北の明石海峡を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生。神戸市内の架空の町Aでさまざまな災害が起こっているとの設定で図上訓練を行う。以下の10のセクターに分かれて、時々刻々と与えられる情報に従って対応する。
高校 小学校 警察署 消防署 自衛隊 行政 ライフライン 病院 市民 マスコミ
対応は、セクター内の対応と、セクター間の対応がある。随時、ベストと考えられる対応を検討し、迅速に実施すること。与えられた情報と対応内容は記録を残し、後で検討する。
2. ゲーム素材(全てPDFファイル・B4用)
3. 手順
- 10のセクターに分かれて座る。リーダー、記録などの役割は自然発生で良い。
- カード、(地図)、メモ用紙、記録用紙、筆記用具などを確認する。
- カードを「1」が上にくるように番号順に重ねておく。
- 指示に従ってカードをめくり、情報を確認する。情報は与えられないこともある。
- 与えられる情報をセクター内で検討し、対応する。必要であれば他のセクターに要請したり、情報を交換したりしながら、対応を進めていく。
- 与えられた情報と対応は記録する。
- すべてのセクターに同じ情報が与えられるとは限らない。例えば、高校だけに与えられる情報もあれば、行政と警察署にだけ与えられる情報もある。
- 情報が与えられなくても、他のセクターへの問い合わせをしても良い。電話、あるいは直接訪問して情報を得る(今回は直接聞きに行く)。聞かれた側は、情報があれば教えるし、なければないと答える。あるいは、代わりに情報がありそうなセクターに問い合わせても良い。
- ホワイトボードに書かれていく仮想の時間に従って考えていく。
- 全体の進行役は教師が行う。疑問点は聞いても良いが、答えるべきでない質問には答えない。
- 最後に記録をもとにしてグループ内で総括議論を行い、その内容を発表する。
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各セクター内では、 与えられた情報をもとに 検討・対応する。 |
セクター間では 情報交換や要請ができる。 要請があった場合、対応も返す |
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マスコミからは 一定時間ごとに 全員に情報が与えられる |
進行状況を各自記録していく |
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最後に各セクターでの状況や、 問題点・反省点などを発表する |
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