まいぶんトピックス

野坂大谷古墳群発掘調査成果について
−野坂大谷古墳群現地説明会−
〜騎馬兵従事有力者集団の墓地〜


2001年8月22日

野坂大谷古墳群全景
全景

 兵庫県教育委員会埋蔵文化財調査事務所は、西大谷川災害関連緊急砂防事業に伴い、氷上郡山南町野坂に所在する野坂大谷古墳群のうち9基の発掘調査を実施しています。(このうち22号墳については7月に調査完了)

1 遺跡名 のさかおおたに
野坂大谷古墳群
時代 古墳時代後期 遺跡の種類 古墳
2 所在地 氷上郡山南町野坂
3 調査
担当者
兵庫県教育委員会埋蔵文化財調査事務所
   (担当班長) 調査専門員 山本 三郎
   (現場担当者)   主査 大平 茂・技術職員 池田 征弘
4 現地
説明会
日時 平成13年8月25日(土) 13:30〜15:00
場所 氷上郡山南町野坂 野坂大谷古墳群
説明者 兵庫県教育委員会埋蔵文化財調査事務所
  主査 大平 茂・技術職員 池田 征弘
5 連絡先 名称 野坂大谷古墳群発掘調査事務所
所在地 氷上郡山南町野坂 0795-77-2474

「野坂大谷古墳群の概要」

1.野坂大谷古墳群について

 野坂大谷古墳群は山南町野坂の谷間に位置しています。古墳の造られた時期は古墳時代のなかでも後期(6〜7世紀)にあたります。古墳群には30基程度の古墳が属しており、山南町内では最も数の多い古墳群です。

12号墳
12号墳
13号墳
13号墳
2.調査した古墳について
  1. 横穴式石室をもつ古墳(12・13・22・26〜29号墳)
     この時期によく用いられた形式の古墳です。出土した状態から見ると7世紀の約100年弱の間に12→13号墳→27号墳→26・29号墳→22・28号墳と順に造られたことがわかります。このうち最も古い12号墳は墳丘の直径12m、石室の幅1.75mと規模が大きく、その後、直径5m程度、石室の幅1m以下の小規模なものに変わっていくことがよく分かります。また、これらの古墳の墳丘には構築する時の基礎に列石が据えられていることが特徴的です。
  2. 竪穴式石室をもつ古墳(30・31号墳)
     30号墳は長1.7m、幅0.75m、31号墳は長1.35m、幅0.4mの小型の竪穴式石室です。この時期にはあまり見られない形式の古墳です。これらの古墳には明瞭な墳丘は認められません。30号墳からは7世紀初頭の須恵器、31号墳からは刀子が出土しています。

30号墳竪穴式石室
30号墳竪穴式石室

3.出土した遺物について

 これらの古墳の石室からは副葬された須恵器・鉄器(鉄鏃や馬具など)・耳飾りなどが出土しています。その中でも比較的古い12・13号墳からは馬具の轡(くつわ)が出土しています。出土した轡は「素環鏡板付轡(そかんかがみいたつきくつわ)」と呼ばれる装飾のない実用的なものです。

12号墳遺物出土状況
12号墳遺物出土状況

4.まとめ

野坂大谷古墳群は6世紀前半にこの地域に導入された横穴式石室を受け継ぐ、在地的な有力者集団の墓地の様相を非常によく示しています。出土した馬具や鏃からは、その被葬者が代々騎馬兵に従事していたことがうかがわれます。

周辺地図
周辺地図

野坂大谷古墳群へは
 JR加古川線船町口駅から国道175号線を北へ約2.5q
 JR加古川線久下村駅から西へ約3q

以 上

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