第5回県立高等学校長期構想検討委員会発言要旨

 

1 日 時  平成19年3月6日(火)10:00〜12:00

 

2 場 所  兵庫県民会館「鶴」

 

3 出席者  別紙

 

4 会議の概要

(1)第4回検討委員会発言要旨の確認

(2)協 議

  @ パブリック・コメントで提出された意見に対する県立高等学校長期構想検討委員会の考え方について

  A 県立高等学校長期構想検討委員会報告について

 

5 発言要旨

〔第4回検討委員会発言要旨の確認〕

  委 員

    ・ 本日配付された資料を、第4回検討委員会の発言要旨とすることについて委員会として了承してよいか。

  委 員

    ・ 異議なし。

  委 員

    ・ 委員会の了承を得られたので、第1回〜第3回検討委員会の発言要旨同様、第4回検討委員会の発言要旨を事務局で適切な方法で公表して欲しい。

  事務局

    ・ すみやかに県教育委員会のホームページで公表することを予定している。

 

〔パブリック・コメントで提出された意見に対する検討委員会の考え方についての発言〕

  委 員

    ・ パブリック・コメントで提出された意見を、事務局にお願いして分類して整理してもらっている。○:素案を支持する意見・本文の趣旨に盛り込み済みの意見、◇:第二次実施計画を推進する際の参考となる意見・具体の施策を実施する際の参考となる意見・今後の検討課題となる意見、●:趣旨を取り入れて素案を修正した方がいいと思われる意見、◆:検討委員会の考え方を説明した方がいいと思われる意見、△:検討委員会で対応困難と考えられる意見の5つの区分に整理しているが、まず、この区分けでよいかについて意見を伺いたい。

    ・ 区分けについては、これでよいか。

  委 員

    ・ 異議なし

  委 員

    ・ それでは、区分けごとに、パブリック・コメントで提出された意見について、検討委員会の考え方を協議し、整理していきたい。

  委 員

    ・ 「但馬など大学が近隣にない地域での高大連携においては、TV会議システムなども活用できるように工夫する必要がある」という意見は、「具体の施策の参考となる意見」と区分せず、この意見の趣旨を取り入れて「素案を修正する」という区分にしてはどうか。

  委 員

    ・ 中高の連携について、「オープンハイスクールや説明会のみならず、高校の研究発表会に中学校の教員を招待するなどの取組を広げることが必要である」という意見に対しては、すでにこうした取組みを実施している高校もあるので、「取組みを広げるためにはさらに工夫が必要である」という趣旨の表現にしてはどうか。

  委 員

    ・ 「高等学校の配置状況についても、通学の利便性など地域の状況を考慮してほしい」という意見がある。生徒数が減っていく中で、適正な学校規模とあわせて学校の配置の問題も重要である。素案では規模のことにしか触れていないので、この意見の趣旨を取り入れて、「規模や配置については」という表現に素案を修正してはどうか。

  委 員

    ・ 連携型中高一貫教育校の項目では、是非進めてほしいという意見の趣旨を取り入れて、文例では「具体の検討を進めることが望ましい」というかなり踏み込んだ表現なるがそれでよいか。

    ・ 一方、教職員の意識改革を求める意見に対して、文例では「意識改革の具体化に向け検討を進める」となっているが、これでは素案の「意識改革を進める」という表現よりやや後退した印象を受ける。

  事務局

    ・ 建設的な意見はできるだけ取り入れようという考え方から文例を示させていただいている。ただ、あくまで文例なので、この検討委員会の中で適切な表現を検討してもらいたい。

  委 員

    ・ 寄せられた意見はできるだけ反映しようという趣旨は理解できるが、あまり言葉が多くなると文章がやや分かりにくくなる。例えば、教職員の意識改革を求める意見に対する文例では「教職員一人一人が」の後ろに「熱意をもって」という言葉が挿入されているが、この表現は少し気になる。また、定時制・通信制高校の活性化の項目で、生活保護世帯が増えているという意見に対しての文例として、「授業料免除者がやや増えていること」という表現が挿入されているが、「やや増えている」という表現はわかりにくい。

  委 員

    ・ 「自分がどの職業・分野に向いているかは15歳ぐらいではわからないから高校の特色などいらない」という意見が出されているが、それでは20歳になったらわかるのか、30歳になってもわからないかもしれない。生徒のいいところを伸ばしてやるという視点が大事なのだと思う。文例では97%を超える中学生が高校に入学する中、生徒の多様な能力を引き出す上では高校の特色化が必要であることや、特色ある学校の生徒へのアンケートで各学校の特色が評価された結果になっていることを検討委員会の意見として示すものとなっており、丁寧に表現されてありこれでいいと思う。

  委 員

    ・ 意見の概要とそれに対する検討委員会の考え方は公表されるのか。

  事務局

    ・ パブリック・コメントの設置要綱では、報告書ができた時にあわせて公表することになっている。

  委 員

    ・ どのような方法で公表されるのか。

  事務局

    ・ 教育委員会のホームページで公表する予定である。

 

 

〔県立高等学校長期構想検討委員会報告についての発言〕

  委 員

    ・ パブリック・コメントで出された意見に対する検討委員会の考え方もふまえて、最終的な報告の文章を協議したい。

  委 員

    ・ U 1(6)大学や地域等との連携の【方向性】の1項目目は、素案の「連携を検討することが望ましい」という文章の間に「地域性への配慮も含めて」を挿入してはどうか。

    ・ U 〔今後の高校教育の在り方〕の2項目目では、素案では「すべての生徒に基礎・基本の学力を十分保障できる・・・」とあるが、1項目目の「生徒の個性を伸ばし、多様な能力を引き出すことができるような教育課程を創意工夫する」ということと矛盾しないか。

    ・ U 1(7)魅力ある教育活動の推進に当たっての視点の【方向性】の1項目目で、文例ではパブリック・コメントの意見を反映して「教職員一人一人が熱意をもって・・・」となっているが、全員がそうなると魅力ある教員がいなくなるのではないか。

  委 員

    ・ 基礎・基本と学力というところは、文言としてこのままでいいのではないか。ただ、この記載が具体の場面できつい縛りにならないようにして欲しい。

    ・ 「熱意」というところは、教員一人一人の魅力が違えばいいのではないか。国レベルでも、一人一人の教師が高い専門性や豊かな人間性、魅力をどうもつのかということが問題になっている。「熱意をもって」という言葉を入れることで熱意の押しつけにならないかという心配の意見だと思うが、教師を励ます意味で望ましい姿を検討委員会として示すことは必要だと思う。

  委 員

    ・ 県民からすれば、すべての教師に熱意をもって欲しい、という期待を持っていると思う。その意味では大事であるが、この文面の中では要らないのではないか。その代わり、後段の文例では「具体化に向け検討を進める」となっているところを「具体化を進める」と言い切る形にしてはどうか。

  委 員

    ・ 私もその方がすっきりすると思う。

  委 員

    ・ T 1(1)総合学科の設置の【課題】の2項目目で、文例ではパブリック・コメントの意見を反映して「生徒にとって満足できるものなっているかどうか」を挿入するとなっているが、「生徒の期待に応えられるものになっているかどうか」とした方がいいのではないか。

    ・ T 1(2)全日制普通科単位制高校の設置の【課題】の2項目で、文例ではパブリック・コメントの意見を反映して「幅広い選択科目の設置など」を挿入するとなっているが、ただ増やせばいいというわけでなく、系統性が求められている。「系統的な教育内容」という表現を挿入した方がいいのではないか。

    ・ U 1(4)各学科の特色化の推進の【配慮すべき事項】の3項目で、文例ではパブリック・コメントの意見を反映して「企業が求めている人材の把握など」を挿入するとなっているが、「産業構造の変化への対応」という表現にした方がいいのではないか。

  委 員

    ・ 「企業が求めている人材の把握」については、同じ意見である。企業が求めているものというのは企業によって違う。

  委 員

    ・ T 1(5)中高一貫教育校の設置及びU 1(5)中高の連携及び中高一貫教育校の設置という項目の中に、県立大学附属中学校のことは含まれているのか。

  事務局

    ・ 含まれていない。

  委 員

    ・ T〔第一次実施計画全体の評価〕の5段落目で、素案では「教員の意識改革」となっている。U 1(7)【方向性】の1項目目では「教職員の意識改革」となっているので、表現を統一した方がいいのではないか。

    ・ 同じT〔第一次実施計画全体の評価〕の5段落目の「教員の意識改革」の後ろに「力量の向上」という表現も付け加えてはどうか。

    ・ T 1(1)【課題】2項目目で、素案では「教育内容として充実させていく必要がある」となっているが、総合学科の場合たくさんの人が関わっていることもあり、指導体制を充実させることが大事であると思う。そこで、「指導体制の充実」という表現も入れてはどうか。

    ・ T 2【課題】で、素案では「今後も統合や募集停止は避けられないが」となっているが、統合や募集停止を進んでやっているわけではなく、避けられない場合もあるという意味の表現の方がいいと思う。そこで、「今後も統合や募集停止は避けられない場合もあるが」としてはどうか。

    ・ 同じT 2【課題】で、素案では「交通の利便性」となっているが、U 2【配慮すべき事項】の1項目目では「通学の利便性」になっているので、「通学の利便性」で統一してはどうか。

    ・ U〔第二次実施計画全体の方向性〕の2段落目で、文例ではパブリック・コメントの意見を反映して「国際化や情報化など」を挿入するとなっているが、最近はグローバリゼーションという言葉をよく使うので、「国際化」を「グローバル化」としてはどうか。また、「情報化」も「高度情報・消費化」としてはどうか。

    ・ 「おわりに」の3段落目で、素案では「財政措置を含めた必要な支援を講じられるよう要望する」となっているが、公的教育費の支出が必要であると思うので、「支援」という表現を「公的支援」としてはどうか。

    ・ 「おわりに」の5段落目で、素案では「・・・問題などの意見が出されたことも付言しておく」となっているが、「・・・問題なども今後の課題であるとの意見が出されたことも付言しておく」として欲しい。

  委 員

    ・ 「グローバリゼーション」という言葉は、アメリカのスタンダードを世界中に広めていくというニュアンスがあることから、ヨーロッパでは警戒感を持っている。「グローバル化」という表現に変えることは慎重にした方がいいのではないか。

  委 員

    ・ U〔今後の高校教育の在り方〕で、文例としてパブリック・コメントの意見を反映して新しく追加した6段落目では「教科の学習だけでなく、学校行事や特別活動、部活動を通して」となっているが、他にも生徒会活動や生徒指導などもあると思うので、「部活動を」という表現を「部活動等を」としてはどうか。

    ・ U 1(4)各学科の特色化の推進の【配慮すべき事項】の3項目の「企業が求めている人材の把握など」という表現は、私も気になった。

    ・ U 4定時制・通信制高等学校の活性化と望ましい配置の【配慮すべき事項】の2項目目に、素案では「障害のある生徒が学んでいること」という記述にしたが、定時制・通信制高校だけの課題かと思われる可能性がある。「おわりに」でも同じ記述があり、工夫がいるのではないか。

  委 員

    ・ U〔今後の高校教育の在り方〕で、先ほど意見が出た6段落目のところは、「学校行事やホームルーム活動、生徒会活動等」としてはどうか。

  委 員

    ・ T 5その他【課題】の1段落目で、素案では「ニートやフリーター、引きこもりなどの問題から、社会的なコミュニケーション能力の育成やキャリア教育の充実が求められている」となっているが、後段の部分は「社会性を発達させるキャリア教育の充実が求められている」とした方がいい。キャリア教育というのは狭い範囲の活動を指すだけでなく、むしろ社会性や生きる力を全体的に育てるという意味である。

  委 員

    ・ 今日ご意見が出たところについては、事務局で整理していただいて、修正する文言については委員長と副委員長で確認した上で委員にも示し、意見がなければ最終の報告としたい。この手続きについて了承していただけるか。

  委 員

    ・ 異議なし

 

(別 紙)

 

氏 名

所 属 ・ 職 名

出  席

委 員 長

梶田 叡一

兵庫教育大学長

副委員長

桂  正孝

宝塚造形芸術大学教授

委  員

天野 明弘

兵庫県立大学副学長

委  員

長瀬 荘一

神戸女子短期大学副学長

委  員

渡邊三枝子

筑波大学特任教授

委  員

小田  毅

県議会文教常任委員会委員長

委  員

池田 志朗

県経営者協会会長(川崎重工業顧問)

委  員

田治米政美

日本労働組合総連合会兵庫県連合会会長代理

委  員

糸野 清明

神戸新聞論説委員

委  員

西門 義博

県私立中学高等学校連合会理事長(三田学園理事長)

委  員

小川 雄三

都市教育長協議会長(神戸市教育長)

委  員

圓尾 哲一

町村教育長会長(太子町教育長)

委  員

松下 敬幸

県立高等学校PTA連合会長(県立長田高校PTA会長)

委  員

内藤美佐子

県PTA協議会理事(西宮市PTA協議会長)

委  員

藤井  修

県立高等学校長協会長(県立長田高校長)

委  員

伊藤 正幸

市立高等学校長会長(神戸市立兵庫商業高校長)

委  員

岸本 芳信

県立高等学校長協会工業部会長(県立兵庫工業高校長)

委  員

稲垣  明

県立高等学校長協会定通部会長(県立神崎工業高校長)

委  員

岸野 建陽

県中学校長会長(神戸市立横尾中学校長)

委  員

江原 礼子

県小学校長会代表(伊丹市立緑丘小学校長)

委  員

田中 章愛

県立香寺高校教諭

委  員

塚田 良子

三田市立ゆりのき台中学校教諭 

 事務局  岡野幸弘(教育次長)、平井敬員(高校教育課長)、吉田耕造(高校教育課主幹)、

      中野憲二(高校教育課高校教育改革係長)、指導主事