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第70回卒業証書授与式校長式辞

 寒さが厳しかった冬も峠を越し、暖かい日差しに春の訪れが感じられる今日の佳き日に、ご来賓の皆様ならびに多数の保護者の皆様のご臨席を賜り、兵庫県立神戸工業高等学校第70回卒業証書授与式が挙行できますことを、誠に嬉しく思います。

この栄えある式に、公私ご多用のところご臨席賜りましたご来賓の皆様に、高いところからではございますが、教職員一同を代表しまして、厚くお礼申し上げます。

 ただいま卒業証書を授与しました45名の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。皆さんは、本校における全課程を修了し、大きな目標であった卒業証書を手にすることとなりました。心からお祝い申し上げます。

 また、この日までお子さま方の勉学や生活を支え、励ましてこられた保護者の皆様、お子さま方のご卒業おめでとうございます。そして、ご苦労様さまでした。幾多の困難を乗り越えて、卒業を迎えることができましたのは、保護者の皆様のご理解とご協力の賜物と、深く感謝申し上げます。

 さて、卒業生の皆さん。皆さんは、小学校から中学校にかけて「ゆとり教育」から「脱ゆとり教育」へと変化する時代を過ごしたと思います。その中で、学校が嫌になり将来の不安を抱えた人も多かったのではないでしょうか。そして、本校に入学して今に至るまでも、いくつかの試練やつまづきがあったことと思います。

入学時に思っていた高校生活は、思い通り過ごせましたか・・ 目標は達成できましたか・・ 達成感はどうですか・・ 

学校と仕事の狭間で、目標を失いかけた時もあったことでしょう。しかし、その度に悩みながら乗り越えてきたからこそ、今があるのだと考えると感慨深い思いが込み上げてくることでしょう。

工業の知識や技術がほとんど無かった皆さんが、入学してから4年間あるいは3年間で、専門教育を受けてそれを身につけ、企業への就職やより専門性の高い学校に進学するなど、より高みを目指して進路実現できたことは、これからの人生の中で大いに自信になることでしょう。刻一刻と変化するこれからの社会においては、想像もできない新しい状況が皆さんに迫ってくるでしょうが、本校で得た経験を生かして常に前向きの姿勢で、一歩一歩確実に進んでいってくれることを望みます。

スガシカオさんが作詞した「夜空ノムコウ」の中で、SMAPが次のように唄っています。

あの頃の未来に 僕らは立っているのかなぁ・・

すべてが思うほど うまくはいかないみたいだ

このまま どこまでも 日々は続いていくのかなぁ・・

雲のない星空が マドの向こうに続いている

あれから僕たちは 何かを信じて来れたかなぁ・・

夜空の向こうには もう明日が待っている

時間は待ってはくれません。さあ、高校生という拘束から解き放たれ、新しい明日、新しい目標に向かい大きく羽ばたいてください。

 最後になりましたが、保護者の皆様、ご来賓の皆様には、今後とも、本校のさらなる発展のためにご指導・ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。

卒業生の皆さん。教職員一同は、これからも皆さんのことを心から応援しています。卒業生の限りない前途を祝福し、式辞とします。

 平成30年2月27日

                      兵庫県立神戸工業高等学校

                      第23代 校 長 長船 洋二郎