神戸工業高等学校ホームページ


第1回オープン・ハイスクール(H28.10.25)校長挨拶

 

  皆さんこんにちは。県立神戸工業高等学校の校長の長船です。本日は、本校の第1回オープン・ハイスクールに中学生が16名、保護者の方や中学校の先生が16名、合計32名の皆さんに参加頂くことになっています。誠にありがとうございます。

 さて、本校は今年で104年目を迎える伝統ある定時制の工業高校です。

 工業高校ですから工業専門の学科が4つあります。建築科、機械科、電気科、情報技術科の4学科です。県内の定時制高校では規模の大きな学校です。中でも工業高校ですので工業教育の柱となる「ものづくり」を通して「自立した社会人になるための人づくり」を教育目標にしています。

 いきなり教育目標など難しいことを言いましたが、高校には、いろいろなタイプの学校があることを皆さんは知っていますか?

 まず、何時に登校して何時に授業が終わるのかによって、いくつかの学校に分かれます。大きく分けると4つのタイプがあります。全日制と言われる中学校と同じ時間帯に学校があるタイプ。2つめが、多部制の2部とか昼間定時制と言われるお昼頃から夜に勉強するタイプの学校。そして、本校のように夜間定時制とか多部制の3部と言われる夕方から夜までの時間帯に勉強する学校が3つめ。最後に、通信制と言われる主に自宅で自学自習するタイプの学校です。

さらに、それぞれ勉強の中心になる教科・科目によって、普通科や商業科や本校のように工業の学科と言ったものが組み合わされます。

 そのような中で、本校は何時頃勉強するのかによって分けると、夕方から夜にかけて勉強する夜間定時制で、さらに工業の学科を勉強する工業高校です。

現在約210人の生徒が在籍していますが、そのうち約70%の生徒が夜に学校生活をしながら、昼間は仕事(主にアルバイト)をして頑張っています。また、学校生活の中で授業の後、部活動を頑張っている生徒もいます。定時制高校は定時制通信制の大会に出場しますが、今年は、卓球部とバドミントン部が夏休みに行われた全国大会に出場しました。神戸地区大会を勝ち進んで県大会や近畿大会に出場している部活動もあります

文化部では、建築設計競技部が、全日制の工業高校や高等専門学校も出場する全国レベルの大学主催のコンペ(発表大会)で、毎年のように上位に入賞しています。今年度は、2つの大会で全日制の高校・高専に勝って全国1位になりました。

工業高校の特徴として、多くの資格を取得できたり、検定試験に合格できますが、ここ数年どんどん多くの生徒が難しい資格試験にも合格しています。

皆さんの中には、中学校での勉強が苦手だったり、思うように学校に出席できていない人もいると思います。しかし、工業の学びは、中学校で学んでいない新しい内容です。実習も多くありますが、中学の復習や基礎から丁寧に勉強していきます。ですから、しっかりと授業を聞いて頑張れば、その分だけ必ず結果が出ます。そうして自分を変えて自信をつけた先輩が、本校にはたくさんいます。また、頑張る気持ちを持った生徒や努力する生徒を、本校の先生は全力で応援します。

ただし、定時制の学校生活は、そう簡単なことではありません。残念なことですが、せっかく入学しても留年や退学する生徒もいます。高校は、中学校と違って学習成績や出席状況が悪ければ、留年や退学もあります。定時制高校といっても、中学校のように学校に来るだけで進級や卒業が出来るわけではありませんので、そこはしっかりと考えてください。

 この後、学校全体の概要説明と各学科の説明をこの部屋で行った後、各学科に分かれて、授業や実習を見学して頂きます。分からないこと等があれば、どんどん質問して下さい。今日は授業をいつもより早めに終わり、皆さんが部活動を見学できるようにもしていますので、是非、部活動も見学して下さい。

  また、もし「もっと見たかった」という人がいましたら、11月22日にも、第2回のオープン・ハイスクールを予定していますので、是非もう一度参加して下さい。

 あるいは、事前に連絡をしてもらえれば、いつでも相談を受けたり見学をしてもらえるように準備したいと思います。

 最後に、限られた時間ですが、皆さんが「ものづくり」に興味を持って、本校が皆さんのいろいろタイプのある高校を考えるときに、一つの選択肢になればと思っています。

保護者の方々や先生方も、定時制高校のありのままの姿を見ていただき、今までのイメージと違うものを持って帰っていただければと願っています。よろしくお願いします。