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防災(津波)避難訓練(H26.5.30) 講評

 

  本日の避難訓練は、地震による津波を想定して4階の多目的ホールに避難する訓練でした。整然と避難して、人員点呼までスムーズにできたと思います。

 

 さて、皆さん、西日本の太平洋沖を震源域とする巨大地震、いわゆる「南海トラフ巨大地震」のことは聞いたことがあると思います。今後30年以内に巨大地震が起こる確率は60%〜70%だと言われています。「何だ、30年後か」と思ってはいけません。30年以内なのですから、もしかしたら、明日かもしれないのです。

 

 今年の2月に、兵庫県が、南海トラフ巨大地震を想定した津波震災シミュレーションの結果を公表しました。それによると、東日本大震災の時のように、津波が防潮堤を乗り越え、防潮堤を破壊すると想定した場合、神戸市では、中央区のポートタワー付近で最大3.9mの高さの津波が到達し、中央区や兵庫区では市街地の一部も浸水します。「逃げ遅れると命を落とす」とされる浸水の深さが1m以上の地域には、JR神戸駅や、地下鉄海岸線のみなと元町駅から和田岬駅までが含まれています。すなわち、本校の付近も1m以上浸水するということです。

 

 ただし、地震が起こってから津波が到達するには、少し時間がかかります。兵庫区ですと地震が起こってから約89分と予想されています。89分と聞いて、「1時間半もあれば、浸水しないところまで十分逃げられる」と思うかもしれません。しかし、巨大地震が発生したら、多分電車も止まります。夜なら停電して真っ暗になるでしょう。信号も街灯も消えてしまえば、車もバイクも思うように運転できません。あちこちでパニックや事故が起こるでしょう。火災も起こるかもしれません。

 

 そこで、まずは、いち早くこうした高い建物の最上階に避難することが、最善の策ということです。本校及び兵庫工業高校の校舎は、災害が起こった場合の緊急避難先にもなっていますので、場合によっては、地域の方も避難してこられるかもしれません。

 

 「備えあれば憂いなし」と言います。こうした避難訓練は、もしもの時に必ず役立ちます。それでは、この後の「津波に備える」というDVDも、真剣に見て下さい。