学校長あいさつ






 兵庫県立尼崎高等学校のホームページをご覧くださり、まことにありがとうございます。
 日頃は本校の教育活動にご理解とご協力を賜り深く感謝いたしております。

 さて、本校は今から九五年前の大正一二年に設立しました。その七年前から中学校を設立したいとの市民の声が上がり、関係機関にお願いをするものの当時は第一次世界大戦後の大不況の時代であり、財政難で設立が認められませんでした。しかし、私たちの先輩はこのような困難に屈することなく、いっそ市民の手で学校を作ろうという機運が高まり、燃え上がるような勢いで学校設立に向けた市民運動が始まりました。地域の方々に寄付を募りそれに地域の方々が応え、目標に及ばないとなると広く世間に知らせるために、中核の人たちが素人でありながら演劇を企画、上演し、その興行収入も寄付金に充てたと当時の資料に残っています。やっとの事で校舎の建設資金が集まり、中学校開校の日の目を見たのでした。当時の校長は、「どこにも例のない、市民の建てた学校である。責任の重さを忘れてはいけない」と生徒たちに常に言い聞かせていたとのことです。

 それから今日に至るまで、関係機関及び地域社会、同窓会や保護者の皆様方の温かいご支援とご協力に支えられた本校はますます発展し、卒業生は約三万二千人にも及び、各界でリーダーとして活躍する多くの人材を輩出しております。

 その学校の歴史は、その学校独自の文化を生み出し、その文化はその学校の生徒を育みます。創立時のいきさつから生まれたと考えられる開校時の教育目標の一つ「自律創造」の精神は、校訓「自主・根性・聡明」として引き継がれ、長い歴史の中で脈々と伝わり本校の学校文化の礎となり生徒を育んでいます。

  今、私たちが暮らす現代社会は、少子高齢化、社会のグローバル化、産業のIT化・高度化、人工知能の台頭などによって、世の中が加速的に変化しています。今ある仕事のいくつかはなくなり、現在では想像もつかない新しい仕事が生まれ、また、さまざまな国籍の人たちや人工知能やロボットとともに働く時代が確実にやってくると考えられています。

 しかし、このような先行き不透明な時代にこそ本校の建学の精神や校訓「自主・根性・聡明」が「生きる力」としての価値をますます高めてくると考えます。未知の世界を前にしても、困難に屈することのない根性を持ち、自主的主体的に道を切り拓き、新しい変化に適応するために、一生涯にわたり学習を続け、知識を身につけ、それを元に自らの頭で考える聡明さを持ち、将来しっかりと社会的、経済的に自立できる人材の育成に努めて参ります。

 最後になりましたが、このホームページを通じ本校の教育目標達成に向けた取組などを皆様にお伝えしたいと思います。ご高覧くださいまして、本校へのご理解を深めていただきますとともに、今後ともご支援を賜りますようよろしくお願いいたします。
令和元年5月
兵庫県立尼崎高等学校 校長 児玉 敏男