2002



「ママ導いてよ!!」

・あのママ、エアコンに腰かけて、お尻から暖めてい
 るよ。自分さえよければ…。
・あっ、またやった。公園の水道水で洗濯して帰って
 いったよ…。
・駐車場だよね、ここは。あのおばさん車をきれいに
 掃除して、ゴミは捨てて帰ったよ。
・「わあ!こわれてしまった。」
 「いいのいいの、だまって置いておきなさい。」
 「でもあやまらなくっちぁ。」
 「だまっておればわからないじゃないの。」
・ぼく、ほめてほしかったんだ。なのにママにひどく
 叱られちゃった。Aちゃんが本を積み重ねて蹴飛し
 て遊ぶから、
 「よくないよ、もうやめよ。」
 と本を取り上げて、本棚に入れたんだよ。そうした
 らAちゃんが大声で泣いたんだよ。かけつけて来た
 ママ、理由も聞かず、ぼくが泣かしたと叱りつけた
 んだよ。なさけなかったよ、ママ…。
・おふろに入った。
 「早くあがっていらっしゃい。」
 ママの大声でとんであがった。
 「あらっ、足首のよごれおちてないじゃない。」
 また大声だ。今洗おうと思っていた時だったのに…。

ママ、変なことが多すぎるよっ。ぼくどんな子になれ
ばいいのかなあ。わからないことばかりだよ。教えて
よママ!!
「ほんとうによかったなあ。」
と感じとれるぼくになりたいんだよ。みんなと仲良く
精いっぱい勉強するよ。思う存分元気にとびまわるよ。
でも間違ったり失敗したり、できなかったりばかりな
んだよ。だからママ、教えてほしいんだよ。導いてほ
しいんだよ。ママの生き方を見習うからね。そうすれ
ばりっぱな人になれると思うんだよ。ぼくの成長にあ
わせて、ぼくが身につけなければならないことを繰り
返し繰り返し教えてほしいんだ。お願いママ!!
ぼく人として強く、正しく、美しく生きたいの。

(MN)

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