柏原中学校の誕生


 柏原中学校の創立は難産だった。
 近代教育の黎明記であり、先例もなければ、手本もなかった。
 すべてが試行錯誤の繰り返しだった。
 時代の先駆者の誇り高き理想が、建学の悲願を実現に導いたのだ。
 本校創立は、明治30年(1897)4月26日。
 教員不足の時代であり、土井初代校長自ら教員の確保に奔走したと言う。



初代校長

初代校長・土井亀之進

土井校長は、二宮尊徳の研究家であり、自ら修身の授業を担当した。
「反省録」という手帳を全生徒に渡して、自らの行いについて書かせ、
一カ月か二カ月に一度、校長室で討議するほどの熱心さであったという。
(明治30年4月〜34年1月在職)










明治三十年ごろの本校付近創立時の校門と本館
明治30年ごろの本校付近創立時の校門と本館




第一回生卒業生
第一回生卒業生 教員抜きの記念写真
第二代校長大江磯吉校長の自由と平等に基づいた教育方針に、生徒たちは激しく反発した。
下級生への鉄拳制裁を教師から指弾されたことから、卒業式ボイコットまで発生する。
彼ら卒業生は、地元の写真館を呼び、堂々と本館玄関前で卒業生だけの記念写真を撮り『さっさと卒業』したのである。
第一回生はその後に学校とは絶縁状態になり、その記念写真も長く掲げられなかった。



百年の青春へ