「命の大切さ」を実感させる教育プログラム 実践事例集U
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はじめに

                        平成22年3月

                        『命の大切さ』を実感させる教育プログラム開発研究委員会
                                               委員長 冨永 良喜
                             兵庫県立教育研修所 心の教育総合センター所長


 阪神淡路大震災と神戸児童連続殺傷事件を受けて設置された「心の教育緊急会議」の提言は、「新しい時代を
拓く心を育てるために」(中央教育審議会答申1998 年6 月)のベースになった。
「家庭を、地域を、学校を見直そう」との各章立てで、具体的な教育施策が展開されている。「心の教育緊急会議」の提言を受けて、兵庫県立教育研修所心の教育総合センターが1998 年4月にスタートし、兵庫県在住の中学2
年生の社会体験「トライやる・ウィーク」もはじまった。「トライやる・ウィーク」は、地域の人的資源を子どもの心の成
長に生かす画期的な教育施策として、10年以上継続して展開されている。一方、心の教育総合センターは、以下
の業務を行ってきた。

(1) スクールカウンセラー等への指導・助言及びそれらの活用と調査研究に関すること。
(2) 心の悩みの相談及び教育相談の企画・運営に関すること。
(3) 心の教育に関する特異な問題への緊急対応及び学校の対処方法の助言に関すること。
(4) 心の教育に関する教職員等に対応する研修及び啓発並びにそれらの助言に関すること。
(5) 心の教育に関する調査・研究に関すること。
(6) その他、心の教育に関すること。

 すなわち、不登校・いじめなどの心の悩みの相談業務のみでなく、心の教育に関する予防的開発的な授業案を
作成し、展開することが業務として掲げられたのである。そして、小・中・高等学校における具体的な「心の教育授
業案」の開発・実践研究が「心の教育授業実践研究」(第1号:1999.3、第2号:2000.3、第3号:2002.3、第4号:2003.3、第5号:2003.3、第6号:2003.3、第7号:2005.3)として取りまとめられた。それらの授業案の柱は、子どもの
ストレスと仲間づくりに集約され、参加体験型の授業案となっている。また、授業効果についても、アンケートなどを
活用しながら検証してきた。
 一方、「命の大切さ」を子どもたちが実感できる教育プログラムを体系化するために、「命の大切さ」を実感させる
教育プログラムが策定(2005 年)され、5つの教育プログラムモデル@ 誕生の喜びと感動、A 成長の支援への感
謝、B 限りある命の尊さ、C 理解し合う心に支えられた命、D 尊い命を守るために、が提案された。また、その教
育プログラムを枠組みとし、実践事例集(T:2007.3、U:2008.3)が刊行された。
 本実践事例集は、その第3弾である。2年間の教育実践を各委員が取りまとめ、また「命の大切さ」を実感させる
教育実践研究講座の受講者の実践を一部紹介した。
これらの実践が、子どもの心の成長に資することを願ってやまない。
目次
活用について
実践事例1
実践事例2
実践事例3
実践事例4
実践事例5
授業プラン
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全データ
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