平成21年5月22日
県立学校の幼児児童生徒、保護者及び教職員の皆様へのメッセージ


兵庫県教育長 大西 孝

 県では、県内で新型インフルエンザの感染が確認されたことを受け、患者の治療と感染拡大防止のため、 諸対策に全力をあげて取り組んでいます。
 その中で、県教育委員会としては、5月16日(土)から、患者が確認された一部の地域において県立学校の臨時休業を実施し、 さらに、5月18日(月)から、県全域における県立学校の臨時休業を実施するとともに、県全域の市町立学校については、 市町教育委員会に臨時休業を要請してまいりました。
 この措置を行うことで、関係の皆様方のご協力により、感染の拡大防止に一定の効果が現れていますが、一方で、 幼児児童生徒及び保護者の皆様に多大の影響が生じている状況にあります。
 このような中、このたび政府の「基本的対処方針」が示され、今回の新型インフルエンザは、季節性インフルエンザ と類似する点が多いとされました。
 これを踏まえ、県本部の方針決定を受け、県教育委員会としましては、次のとおり5月23日(土)から、 県全域の臨時休業措置を解除し、学校単位での対応に移行することといたしました。

 1 学校の再開について
 全県立学校の一斉臨時休業については、5月23日(土)をもって解除し、23日以降については以下の通り学校単位での対応を行います。 市町立学校については、市町教育委員会に対して同様に対応するよう要請します。

(1) 5月22日(金)現在で幼児児童生徒及び教職員に患者がいる県立学校の対応
 1 10名以上の患者が発生した学校については、引き続き7日間(5月23日(土)〜29日(金))臨時休業を継続する。
 2 それ以外の学校については、患者のうちの直近の発症日から7日間、臨時休業を継続する。
ただし、家族からの感染など経路が特定され、感染後学校に立ち入っていない等、学校での感染拡大の恐れがない場合はこの限りではない。
 3 患者がいる県立学校は、健康福祉事務所(保健所)と連携し、濃厚接触者及び健康観察者の健康観察を行い、 その結果を健康福祉事務所(保健所)に通報すること。
(2) 今後新たに患者が発生した県立学校の対応
 原則として、季節性インフルエンザと同様の対応を行う。
(3) 幼児児童生徒及び教職員に対する健康観察
 各学校において、幼児児童生徒及び教職員に対して体調不良の申し出を徹底させるなど、引き続き健康観察を強化するとともに、 発熱等の症状を呈する者へは、発熱電話相談への連絡を勧める。
(4) 幼児児童生徒の心のケア
 カウンセラー等を中心に、幼児児童生徒の心のケア等教育相談を強化する。
(5) 学校行事等の対応
 1 クラブ活動は、授業再開にあわせて、校内活動に限って実施する。
 2 対外試合や合同練習などの校外クラブ活動については、当面5月29日(金)まで自粛する。解除については、その時点で検討する。
 3 地域住民・保護者等の参加行事については、当面5月29日(金)まで自粛する。

2 感染の予防及び拡大防止に係るお願い
 保護者及び教職員の皆様におかれましては、幼児児童生徒に対して引き続き次の取り組みを徹底するようご理解・ご協力をお願いします。

(1) 感染予防対策の励行
 うがい、手洗い、咳エチケット、マスク着用を励行すること。
(2) 不要不急の外出自粛
 不要不急の外出は自粛し、人混みをなるべく避けること。
(3) 発熱等の症状を呈したときの健康福祉事務所(保健所)への連絡
 発熱や咳など、新型インフルエンザ感染を疑わせる症状がある場合は、すぐに最寄りの健康福祉事務所(保健所) に電話での相談等を行うこと、また、学校へ連絡すること。
 健康福祉事務所(保健所)が専用外来医療機関を紹介しますので、直接医療機関を訪ねないよう願います。
(4) 聞き取り調査などへの協力
 健康福祉事務所(保健所)や学校が実施する聞き取り調査などの新型インフルエンザ対策について、ご理解、ご協力をお願いします。

 5月23日(土)から県立学校の一斉の臨時休業措置は解除することとなりますが、引き続き臨時休業となる学校もあることから、 この措置が感染の終息や県の対策の縮小を意味するものではありません。
 県教育委員会としては今後も引き続き、感染の拡大を防止するための対策に全力で取り組みますので、 幼児児童生徒の皆さんは、落ち着いて学校生活に取り組むとともに、保護者及び教職員の皆様におかれましては、 今後も、警戒を怠らず、正確な情報に基づく冷静な行動をお願いします。
臨時休業の続く県立学校の生徒・保護者及び教職員の皆様には、不自由な状況が続きますが、 再開まで引き続きご理解ご協力をお願いします。