21年5月27日
兵庫高校の生徒諸君にW
学校長  江 本 博 明

 みなさん、どうしていますか。

 朝、出勤途上、白いカッターシャツの高校生が談笑しながら歩く姿や制服に身を包んで、友人とにこやかな笑顔で歩く女子生徒を見ると、胸が熱くなります。他の高校の大半は休校措置が解除になって日常が戻りつつありますが、みなさんはまだ家に留め置かれている。そのことを思うと、目頭があつくなり、下唇をかんでしまいます。

 本校の新型インフルエンザ感染者は43人になりましたが、先週の土曜日以来新しく感染したと確認された生徒はいませんし、全員が回復しています。学校再開のための消毒は、明日と明後日に予定しています。先生方をはじめ教職員一同は、休校措置が解除になれば直ぐにでも学校が再開できるよう、いろいろな作業に取りかかっています。

 また、卒業生や保護者の方からありがたい励ましのお言葉をいただきました。ある卒業生はホームページを見て「兵庫高校のいいところは、きっと誰かが見ていてくれる。だから自分も見なきゃいけないという他者への愛だということを再認識しました」とか、「震災の時も立派に苦難を乗り越えた母校、今回のことも雄々しく乗り越えてくれると信じています。わが家の庭に植えたユーカリの木は初夏の空の下、新芽が吹き始めました。」と。ありがたいと感謝の気持ちで一杯になります。

 先生方からは、休校延期はつらいけれど、家の人とたくさん話ができた、計画をたてて勉強することができるようになった、部活動ばかりだったが世間に目を向けることが出来たなど、休校というマイナスをプラスに変えることができてよかったことを伝えてくる生徒がいると聞いています。兵庫高校生はけなげです。みなさんのその言葉に本校の教職員も励まされています。

 いましばらくの辛抱です。頑張れ、兵庫高校生。