みなみんの教え ~偏差値20アップする魔法の習慣~ 
                                     (作なおみん
)        
毎週木曜更新

世界を変えるもの、それは・・

「例えば、国際労働機関(ILO)20139月調査によると、517歳の児童労働者は1億6800万人(9人に1人)という報告があるみん。インドの少女が5歳から10年間、一度も学校に行けず、1日189円で、綿花畑で働いている。人身取引された11歳のガーナの少年が、学校に行けず、休みもなく、炎天下カカオ農園で働かされている。さぼりちゃんがその子供たちの自由と権利を守るためにできることって何だみん?」

「新聞に投書したり、企業やその国の政府に訴えて、児童労働反対の声を上げること?」

「さぼりちゃんはそれをする?」

「しない。何にも…。」紗保里は机の上に顎を乗せてみなみんを見上げた。

「かわいそうだけど、私にできることなんか何もないよ。」

「実は……。何もしなくてもいいみん。」みなみんは、ためて言った。

「え?何もしなくていいの?それじゃ、何も変わらないでしょ」紗保里はあきれて聞き返す。

「もちろん行動するほうがいいけどね。でも何もしなくてもいいみん。なぜなら・・・・・・」みなみんはくるりと回って右手を上げ、久しぶりにポーズを決めた。

「みなみんの教え27『自由と権利を守る平和な世界を作るもの、それは空気である。』世界を変えるのは『空気』。だから、何もしなくってもいいみん。」

「はぁ?くうきぃ?空気ってなに?大気汚染とかそういう?」紗保里は訳がわからない。

「『空気』は『空気読めよ』の『空気』だみん。みんなが児童労働だめだよねっていう空気になれば世界は変わるってこと。みなみんの教え26いじめ対処法で『いじめへの対処で、最も大切で、最も難しいことは、知らせるということ。』と言ったこと覚えてる?『知る』と『空気』が変わるみん。さぼりちゃんは今、児童労働のことを知って、これから綿のTシャツを着る時、チョコレートを食べる時、きっと働かされている子供たちを思い出すみん。その空気が、世の中に広まると、このままではいけないと世界が変わるみん。」

「そんなもんかなぁ。」紗保里は得心のいかない様子でつぶやく。

「だから、正しい知識や情報を自分から知ろうとすることがとても大切だみん。みんなが間違った情報を本当だと思い込んだり、うわさを信じたりすると、紗保里ちゃんがいじめられたような事態になるみん。みなみんの教え10『自分の頭で考える習慣をつける。』を思い出せみん。みんなが正しい情報を求め、自分の頭でしっかり考えるようになれば、空気が変わり、世界が変わるみん。」

紗保里はしばらく黙って考えていた。紗保里の瞳が少し深くなった。

「谷川俊太郎の『そのこ』という詩があるみん。『そのこはとおくにいる そのこはぼくのともだちじゃない でもぼくはしってる ぼくがともだちとあそんでいるとき そのこがひとりではたらいているのを』

「『知る』ことか・・。ということは、世界を変える空気を作るのは、『情報』ってことになる。マスコミってこと?」紗保里は体を起こして尋ねた。

「世界を変える空気を作るものの一つは、『情報』や『マスコミ』と言えるみん。でも、もっと大きな要因があるみん。」

みなみんは現代社会の教科書の上で12cm浮かんだまま「これから鳩が出ますよ」って感じでにやりとした。

第31回