みなみんの教え 〜偏差値20アップする魔法の習慣〜 
                                     (作なおみん
)        
毎週木曜更新

さっきから遠藤紗保里はベッドに仰向けに寝転んで、スマホを見つめ「う〜ん。」と何度もうなっている。ばたっと両手を広げて天井を見上げ、「みなみん、変なの。」とつぶやいた。するとスマホから「何か用?さぼりちゃん。」と声が聞こえた。

「みなみんってさ。男なの女なの?そんな変な女の子いないから男か。」「いつもいつも失礼だみん。ほら見て、とってもかわいい南高のセーラー服着てるでしょ。」「え〜!女なの、か、かわいそうに」「ますます失礼だみん。みなみんは、性別を超えた妖精のような存在だみん。」「妖精って、妖怪の間違いじゃないの。」「う〜。」みなみんは怒りを抑えた声で尋ねてきた。「で、さぼりちゃんは何でみなみんを呼び出したの?」「実はさぁ。さっきクラスの深山志音(みやま しおん)君からメールが来て、今からボーリングに行こうって誘われたの。どう返事をしようか困っちゃって・・。モテ期かしら。」

「ざんねーん。違うみん。『今から』なんて誘うのは好きな子にはしないみん。たぶんゴールデンウイークにみんなでボーリングに来たけど、メンバーが足りないから呼んだんじゃない?まあ、単なる友達とは思われてるみたいだけど。」「なんだ、やっぱそうかぁ。深山君みたいなイケメンから誘われるわけないかぁ。その気になって悩んじゃったよ。」

「さぼりちゃんは深山君と仲良くなりたいの?それじゃあ、誘いは断るみん。」「え?断ったら気を悪くされるんじゃ?」「断り方はこうだみん。『誘ってくれたのはとってもとってもうれしいんだけど、もう予定が入ってるの。すごくすごく残念。また誘ってね。』ここでポイントは『とってもうれしいけど、私はモテるから予定がびっしりで急な誘いはNG。』と思わせること。男の子は気を悪くしない上に、今度はちゃんと事前に誘おうと思うみん。それに、強調する時は2回繰り返すとかわいく気持ちが伝わって効果的だみん。」

「そうかなぁ?」

「さぼりちゃんはメールを読む深山君の気持ちになって考えてる?人間関係で一番大切なのは想像力だみん。ちなみに国語の小説の授業をどう思って受けてるみん?」

「小説を読んで、どう感じようが個人の自由じゃんって思って、あんまり真剣に受けてないかなぁ。」

「わかってないみん。人間は社会的動物で、生活も仕事も学問も全部、誰かとコミュニケーションをとりながら行ってるみん。だから、人がどう考え、何を言いたいか、自分の考えをどう表現すれば上手く伝わるか、自分がこう言えば人はどう感じ、どう動くかを想像することがとっても大切だみん。それを学ぶのが国語の授業だみん。」

みなみんはここでポーズを決めて間を取ると、ちらっと紗保里の顔を伺い、続けた。

「そこで、みなみんの教えその3
『社会生活を送る上でもっとも大切なのはコミュニケーション力、その基本は想像力、それを鍛えるのが国語』

「だから国語は全ての教科の基本といわれてるみん。想像力を鍛えながら国語に真剣に取り組むみん。」

「ふーん。想像力ねぇ。まぁ、コミュニケーションが上手くいけば、学校は楽しくなりそうだし・・。それにしてもみなみんに、私に対するデリカシーがないのはなぜ?想像力が足りないんじゃないの!」そう言ってスマホを見ると、みなみんはいつの間にか画面から消えていた。

第3回