みなみんの教え ~偏差値20アップする魔法の習慣~ 
                                     (作なおみん
)        
毎週木曜更新

姿勢と学力

2学期始業式を終えて帰ってきた紗保里は、明日の課題考査の問題集を広げ、その上に頭を横にして乗せると、スマホに向かって「みなみん、変なの。」とつぶやいた。

「始業式はどうだった?みんな元気だったみんか?」目の前に現われた3Dみなみんは、体を斜めにして紗保里の顔の向きと合わせながら尋ねた。

「まあ、みんなと久しぶりに会えたのはうれしかったけど、残暑がぶりかえして暑かったし、明日は課題テストだし。」背中を丸め、両手をだらりと机の下に垂らした紗保里は右側の顔を机にくっつけたまま答えた。

「それで、体全体で新学期と勉強への拒否感を表しているわけだみん。」

「うぅ・・・。」

「さぼりちゃんは将来顔が大きくなって曲がって、しわだらけになって、周りの人から軽く見られ、肩が凝って、目が悪くなって、腰が痛くなるみん。」

「はぁ?!何その悪意に満ちた予言。」紗保里は頭を起こして、みなみんをにらみつけた。

「さぼりちゃんは、よく頬杖をついたり、今みたいに机に突っ伏したり、背中を曲げてスマホを操作したりしてるみん。頬杖をつくと顎関節がゆがみ、筋肉がたるんで顔が大きくなって、しわが増える。姿勢が悪いと、肩が凝って、足腰に変な負担がかかって、運動ができなくなり、頭に血がめぐらず頭も弱るみん。」

「16歳の私が、少しくらい頬杖をつこうが猫背であろうが、そんなことにはならないわ。一日中そうしてるわけじゃなし。」と頬杖をついてうそぶく紗保里。

「癖になるとやがてそうなるみん。じゃぁ、さぼりちゃん、勉強のできる生徒を演じてみて。」

「へ?何よ急に。」といいながら、紗保里は背筋を伸ばして鉛筆を持った。「じゃぁ、なまけものの勉強嫌いをやってみて。」紗保里は鉛筆を放り出して、左の肘をついて頭を支え、右手でスマホを持った。『あれ?いつもの私じゃない??』と自分で気づくけど、口には出さない。

「そこで、
みなみんの教え18『優秀な人は必ず姿勢がいい。』

 
勉強のできる人で姿勢の悪い人はいない。姿勢や癖は、将来の自分を決定する。しかも、姿勢が悪く、変な癖のある人は、周りから軽んじられるみん。素敵な人は必ず姿勢がいい。さぼりちゃんが一番素敵だと思う人は誰?」

 「素敵な人は、断然元宝塚宙組伝説のトップスター姿月あさと(しづきあさと)さんよ!立ち姿、座り姿、動きの優雅さ、ダンスの上手さ、なにより歌が抜群なの。エリザベートのトートなんてこの世のものとは思えないほど美しくて・・何十回も
DVD見たわ!!」力説する紗保里。

「はいはい。じゃ、姿月あさとさんならどう動くかを想定してちょっと動いてみん。」

「え?こう・・かなぁ。」背筋を伸ばして立ち、両手を広げて「愛と死のロンド~♪」と歌う。

「そうそう、背筋を伸ばして、首を長く。あっ、こっちを見るときは、目だけを先に動かさず、目と首を同時に。」「だって、トートはこうやって見るし、顎をあげて半眼で人間を見下ろすのよ。」

「それは、トートが死神だから役作りでそうしてるみん。優秀な人は目だけを動かさない。首ごと動かすみん。」

「こう。」

「そうそう、人と向き合う時は目も体もまっすぐそちらに向けるみん。そんな風に動きが優雅になると、周りの人はさぼりちゃんを大切に扱ってくれるようになるみん。大切に扱われると、
ピグマリオン効果で成績が伸びるみん。」

「ピグマリオン効果って?」

周りから期待されると、人はそれに答えようとして、成績が伸びるという効果だみん。」

「ふーん。じゃ、これから姿月あさとで動いてみるわ。」

第20回