みなみんの教え 〜偏差値20アップする魔法の習慣〜 
                                     (作なおみん
)        
毎週木曜更新
 みなみん。変なの。」遠藤紗保里は非常口からこっそり外に出ると、体操服の下からスマホを取り出してささやいた。

 「何か用?さぼりちゃん。校外学習中でしょ?スマホ持って来ちゃいけないんじゃないみん?」画面に現れたみなみんが怪訝そうに答えた。

「さぼりじゃなくって紗保里よ。まぁ、今はさぼってるけど・・。
スマホは帰りに迎えに来てもらうときの連絡用にこっそり持って来たのよ。 そんなことより、もう家に帰りたい。クラスになじめなくて、愛想笑いばかりして1日中誰ともちゃんと話してないし。自習とテストの繰り返しでつまんないもん。
 こうなったらみなみんでもいいから何かしゃべりたいなぁと思って。ねえ。何か面白いこと言ってよ。」

「『みなみんでも』って、失礼だみん。しかたないなぁ。おもしろいこと言ってあげるみん。

『ねぇねぇ。ブラジルってどんな色?』

『リオデジャネイロ』」

「はぁ?」

「アルミ缶の上にあるミカン。」どや顔のみなみんに紗保里は「おやじギャグか。」とつっこんだ。

「さぼりちゃんは笑いのセンスがないみん。じゃぁ、クラスメイトと話のきっかけを作る方法を教えてあげるみん。今から夕飯でしょ?
 夕飯の時、隣の子に『私、しいたけが苦手なんだけど、何か食べられないものある?』って聞いてみるみん。
 嫌いな食べ物の話はきっと盛り上がるみん。」

「そうかなぁ。」

「人間ってたいてい悪口で盛り上がるみん。
でも、初対面で誰かの悪口は言えないみん。食べ物の悪口なら誰も傷つけないし、他の人に振ればどんどん話題が広がるみん。」

「そうかなぁ・・。まぁやってみる。」

「ところで、さぼりちゃん、さぼりちゃんと広瀬すずが全く同じというものがあるんだけど何かわかる?」

「ん〜。かわいいとこ。」

「ブー。さぼりちゃんとオバマ大統領も同じもの。」

「え〜。かっこいいとこ。」

「違うみん。それは世界中の誰もが同じもの。『1日が24時間』ということだみん。」

「なーんだ。そんな当たり前のことか。」

みなみんは急にくるりと回ると、片手を上げてポーズを決めた。

「みなみんの教えその2。
『どんな人も1日は24時間。それをどう使うかで人生が変わる。自分でタイムマネジメントすべし。

 今やっている校外学習のテーマはそれだみん。24時間を自分で管理して、有効に使うレッスンをしているみん。さぼりちゃん、こんな風に時間ばかりつぶしていると、最後には時間が足りなくなって反対に時間につぶされるみん。」

「そんなものかなぁ。」

「そう思って校外学習に参加してみるみん。きっとやりがいが出てくるみん。」そう言ってみなみんはスマホ画面から消えた。

紗保里はため息を一つつくと、みんなが集まり始めている食堂へ向かった。

第2回