みなみんの教え 〜偏差値20アップする魔法の習慣〜 
                                     (作なおみん
)        
毎週木曜更新

諦めたらそこで・・

学校から帰ってお昼ご飯を食べ終わった紗保里は、携帯に「みなみん、変なの。」と話しかけてみなみんを呼び出し、ボタンで3Dにした。

「ねぇみなみん。明日のテストは保健、物理基礎、国語だから、みなみんの教え5のとおり保健から試験勉強やるね。今度は100番以内に入れるように頑張るわ。」

「いい心がけだみん。で、今日のテストはどうだった?」

「今日はねぇ。1時間目は苦手な英語表現だったから、わからなくて時間が余っちゃった。で、10分ほど机に突っ伏して寝て、次の数学Aに備えて体力温存したの。数学Aはまあまあかな。」  

「めんどうさぼりは、やっぱりめんどうさぼりだみん。」みなみんはあきれ果てたように机にばたりと倒れ、大の字になってため息をついた。

「え?でも英語は中間テストよりできたと思うよ。」

「そういう問題じゃないみん。さぼりちゃんのテストの受け方が全然ダメだと言ってるみん。湘北高校バスケ部顧問、安西先生の言葉を思い出せみん。」

「へ?しょうほく高校も安西先生も知らないけど?」

「あの名言を知らないなんて・・。」みなみんはむくりと起き上がると、後ろを向いた。次に振り返ると、どこから出してきたのかメガネと口ひげをつけていた。そして右手でメガネの右側をそっと持ち上げながらもったいぶってこう言った。

「あきらめたらそこで試合終了ですよ。」

 「はぁ???」

「う〜ん。やっぱり『スラムダンク』は名作だみん」と悦に入るみなみん。

「何のことよ。意味わかんない。」

「わからなければ例の言葉を言いたまえ。」

「うぅ。」紗保里は言いたいことが山ほどあったが、ぐっと押さえて搾り出した。

「教えて。みなみん。」

「それでは教えてあげましょう。」安西先生が抜けないみなみんは手を後ろに回して横を向き、落ち着いて続ける。
「みなみんの教え12
『テストは時間いっぱいまで諦めずに全力を尽くす。最後の1秒まで何度も見直し、あがき続けること。』
最後まで希望を捨てちゃいかんのです。」

「え〜。そんなこと言ったって、いくら考えてもわかんないものはわかんないじゃん。」

鼻先であしらう紗保里にみなみんはかみつく。「じゃぁ、さぼりちゃんがわかった問題は100%できてるみん?ケアレスミスや書き間違いはない?わからなかった問題は全部書けなかったとしても、できるところまでは書いたみん?白紙なら部分点は1点もないみん。」

「え?英語表現に部分点なんてあるの?」

「あるみん。数学だって国語だって全教科あるみん。それに、さぼりちゃんが人事担当なら、入社試験で途中から寝てる受験生を採用する?試験ですら全力を尽くさない人に、いい仕事はできないみん。寝たかったら試験が終わってから家で寝ろみん。」

「ふ〜ん。みなみんは、時間が余ったことを怒ってるわけね。」

最後まであきらめずに考え続けることは、点数を取るためだけじゃないみん。一生懸命考えたら、その問題をずっと忘れないし、正解は何かが絶対気になるし、その悔しさは次の試験の糧になるみん。試験に合格する人は、できなかった問題をしっかり覚えているみん。不合格の人ほど、なんだかできたような気がするものだみん。穴が開くほど答案を見て、脳がじんじんするほど考えて、最後の最後まで全力を尽くすことが次につながるみん。

「もう、暑苦しいなぁ。わかったわよ。明日から時間いっぱい頑張ってみる。」

第13回