みなみんの教え 〜偏差値20アップする魔法の習慣〜 
                                     (作なおみん
)        
毎週木曜更新

批判力養成(クリティカルシンキング)

「みなみん変なの。」紗保里は机にベタンと突っ伏したままみなみんを呼び出し、ボタンを押した。机の上に登場したみなみんは、紗保里の頭をつんつんしながら(といっても3Dだからスカッと通り越すけど)「あれっ?さぼりちゃんどうしたみん?昨日は深山君と話ができたって絶好調だったのに。」と話しかけた。

「・・私ってさぁ。変わってる?」「まぁ。変わってるといえば変わってるみん。口は悪いし、さぼりだし、美的感覚がないし・・。あれ?反論しないみん?」

「クラスのみんなからそう思われてるんだって。」

「誰がそう言ったみん?」「柿沼綾子ちゃん。最近話すようになったクラスの子。」

「ふーん。じゃぁ、ピンクオパールというパワーストーンを買うといいみん。この石はミルキーピンクのかわいい色で、天使の石とも言われ、女性の魅力アップ、愛情運アップ、過去の心の傷の癒しにも効果があるみん。石を選ぶときはつやがあって、色のきれいな石で、自分の気と波長があうものを選ぶみん。」

「えっ!そうなの!」紗保里はがばっと体を起こすと、携帯をひっつかみ猛然とショッピングサイトを検索し始めた。

「ねぇ、波長って見ただけでわかるの?どの石がいいかなぁ。」

「あほ・・。ほんとさぼってばかりいるみん。」

「はぁ?何が?」「さぼりちゃんはほんとにバカで、自分の頭で考えることをさぼってばかりいるって言ってるみん。」

紗保里は携帯から顔を挙げ、みなみんをにらみつけて言った。「どうしてそんなこと言われなきゃならないの!?」

みなみんはあさっての方向を見ながら、肩をすくめて両手を広げてみせた。

紗保里は「欧米か。」と心の中で突っ込んだが、買ってきて1週間目のカブトムシくらい弱っているので「教えてみなみん」と両手の指を組み、芝居がかって懇願した。

「では、みなみんの教え10
  『自分の頭で考える習慣をつける。』
綾子ちゃんが言ったことに対して、『みんな』って本当にみんななの?誰がそういったの?私のどこが変わってるの?変わっていちゃいけないの?変わっていない人っているの?とか、パワーストーンってなぜ効果があると言えるの?なぜ愛情運アップするの?癒し効果は証明されてるの?とか言う風に批判的にいろんな角度から自分の頭で考えてみるみん。」「へぇ〜。」紗保里はめんどくさそうにため息を漏らす。

「自分の頭で考えることは実はとても力の要る作業だみん。考えることを放棄して、誰かの考えを全面的に受け入れて、変な宗教や教義に心酔したり、詐欺にあったりする人はたくさんいるみん。7月10日は参議院選挙だけど、こんなさぼりちゃんだってあと2年もすれば選挙権がもらえるみん。投票する時は、候補者の意見をちゃんと聞いて、批判的にいろんな角度から自分の頭で考えて選ばないといけないみん。この考え方は、小論文を書くときに役に立つけど、それだけじゃなくて、どんなにめんどくさくても、つらくても自分の頭で考え続けることは、民主主義の自由な世の中を維持するために絶対に必要なことだみん。」

「大きく出たねぇ。まぁ、とりあえず、私も気になるし、明日綾子ちゃんに聞いてみる。でも、嫌われないかなぁ」

「嫌われることを気にしてちゃだめだみん。言わないといけないときは言うことだみん。でも、言い方を考えればいいみん。みなみんの教え3を思い出してみん。」

第11回