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学校長 挨拶


 本校は今年で学校創立105年目を迎える県下有数の伝統校で、地域に根ざした高等学校です。大正3年に福崎村立実科女学校として創立され、大正12年には兵庫県立福崎高等女学校と改称され女子教育の名門として地域の人材を輩出してきました。昭和23年に兵庫県立福崎高等学校として男女共学となり、文武両道の学校として発展してきました。現在、全日制課程普通科13学級、約500名の生徒が、校訓「自治・公正・親和」の下、学業や部活動に、いきいきと取り組んでいます。そして、これらの言葉の意味するところが、本校の校風であり、教育活動の原点です。


 自治、最終的に自分のことは自分で判断し行動する。
 公正、偏りなく正しい基準で物事を判断する。
 親和、仲間を尊重し、互いに支え合い助け合う。


本校の教育は、他人を思いやる気持ちを大切にし、夢や志を持った、自律できる人間を育成することを目指します。
 今、世の中は、不寛容社会と言われるようになり、「自分さえ良ければ良い、自分のやりたいようにやる」といった言動があふれ、、攻撃性が強まり、無節操で人としての心がない行為が多く見受けられます。国家の指導者までそのようなことを言い出す中、福崎高校は、あえて他人を思いやる優しさを大切にし、メンバー同士で支え合い、助け合っていける場であって欲しいと心から願います。それこそがこの福崎高校の一番の良さに繋がると思うからです。実際に卒業生達の声でも福崎高校の良さの一番は、学校の人間関係であると答えています。そして、そのことを期待して福崎高校に入学してきた生徒も少なくないと思います。これからも、生徒同士が互いを尊重し、支え合い、思いやる学校でありたいと考えます。
 ところで、「凡事徹底(ぼんじてってい)」という言葉があります。当たり前のことを当たり前にやるのではなく、当たり前のことを人には真似できないほど一生懸命やるという意味です。何か特別なことをやるのではなく、当たり前のことを徹底的にやり続けることで他との差別化が図れ、大きな結果を出すことができるということです。何でもない当たり前のことをやる上で才能は必要ありません。なぜなら、それ自体は誰でもできることだからです。そこから結果が出るのか出ないのかはその当たり前のことを徹底してできるかできないかの差なのです。福崎高校は奇をてらうようなことはせず、この凡事徹底の精神を貫いていきたいと思っています。
 とにかく、明るく、楽しく、生き生きとした魅力ある学校づくりを推進し、生徒達が学校生活の中で得られる成功経験も失敗経験もすべての経験がこの後の人生を支えてくれるような学校。高校時代に思ったこと、感じたこと、悩んだこと、好きになったこと、決めたこと、反省したこと、誓ったこと・・・出会った友人等々が今後の人生の宝物になることを願います。
 最後になりますが、子どもたちが「命を大切にした、いじめや体罰のない、安心で安全な学校生活を送れるように、教職員はもとより保護者、卒業生、地域の方々と手を携えて学校づくりとそれを支える人間関係づくりに励んでいく所存です。
「福高」へのご理解とご支援を心よりお願い申し上げ、ご挨拶といたします。


                                       平成31年4月 校長 岡野 敦