学校長挨拶

ごあいさつ

 兵庫県立有馬高等学校全日制ウェブサイトをお訪ねくださりありがとう存じます。平成304月、校長に着任いたしました天知吾郎と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 見上げる満開のしだれ桜に、我が身の丈が問われていると感じた赴任の日。振り返ると校木のけやきが、校舎を背に悠然と威厳を示していました。広い校地を歩くと、青空を背に風に揺らぐ竹林が目に留まります。何度も撓んでは一斉にすっくと起き上がる姿に、私もかくあろうと思いを強くしたものです。

点在するモニュメントと碑銘、手入れの行き届いた庭園は博物館さながら。静かに佇む木々や色鮮やかな草花、そして大地に根を張る農作物が一つの完結した風景をなしています。122年の歴史を垣間見た瞬間でした。それらに見守られ、それらを愛でながら、有馬高校の生徒たちとそこに働く人々が豊かな時を刻んできたのだと直観しました。

歴史ある学校のもう一つの財産は人です。卒業生、保護者の皆さまのことばと態度に、現役生を心から愛し、献身を惜しまぬ意思が読みとれます。さりとて「伝統」を声高に叫ぶ方はおられません。それは種子のように人の心に芽を吹き、根を張るものだという確信と自負がおありだからでしょう。そしてどなたの心根にも通底しているのが、校訓「まこと」でした。

 こうした先達の財産を教育にどのように結びつけ、落とし込んでいくか、それが私の使命です。今や未来は予測不能と言われ、子どもたちを待ち受けるのは過去を参照できない課題と正解のない問いです。意見の異なる他者と論理に裏づけられた議論を積み上げながら、着地点を見出す力こそ、これから求められる学力です。「主体的・対話的で深い学び」はその力の開発のための手段です。また歴史、数学、外国語…それぞれが閉じた空間で展開するのでなく、これからは互いに垣根を越え、総合的に社会で生きる力へと収斂させていかねばなりません。国が定めたカリキュラムを基盤に学校が独自にマネジメントする力も必要になってきます。

しかし本校では二つの柱となる取組が、それらの多くを既に成し遂げています。一つは「総合学科」における探究的教育、もう一つは「人と自然科」における農業教育です。AIの台頭が現在の職業の多くを奪うとまことしやかに語られる昨今、この二つの柱から生み出される教育を磨き上げていくことこそ「AIで代替不可能な力」を子どもたちに授ける道筋だと私は考えます。

 有馬高校は、部活動や学校行事にも熱を持って取り組んでいます。進路獲得のための学業に加え、学科独自の取組を合わせると、本校での高校生活は随分と負荷の大きなものになります。進路のために不要(実は的外れな考えです!)なものを削ぎ落していく高校生活とは対極の位置にあるといえるでしょう。しかしこれほど混沌とした未来を逞しく生き抜いていくための力とは何かという命題に対し、本校の教育ほどその中心を射抜くものはないと私は信じます。そしてそれは、求められるまた自ら求める問いの量と質に圧倒されそうになってはじめて獲得できるのです。「若いときの苦労は買ってでもせよ」本校を先人の箴言に深く肯く若者の集う学び舎にしたい。私の心からの願いです。

 

平成30年春

兵庫県立有馬高等学校

校 長  天知 吾郎

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