学校案内

尼崎小田高校の教育理念・歴史などを紹介します。

学校長より

第43回 卒業式 校長式辞
H29.2.28(火)
 厳しい寒さの中にも、やわらかな春の日差しが感じられるようになりました今日の佳き日に、ご来賓の皆様と多数の保護者の皆様方のご臨席を賜り、兵庫県立尼崎小田高等学校第43回卒業証書授与式を挙行できますことは、誠に大きな喜びでございます。高いところからでございますが、ご臨席賜りました皆様 方に厚くお礼申し上げます。

 まずは、ただいま卒業証書を授与しました274人の皆さん、卒業おめでとう。皆さんは、本校における全課程を修了し、本日晴れの卒業証書を手にすることになりました。教職員を代表して心からお祝いを申し上げます。

 また、今日までお子さま方の勉学を支え、励ましてこられました保護者の皆様、お子さま方のご卒業おめでとうございます。こうして卒業式を迎えることができましたのは、保護者の皆様のご理解とご協力の賜物と、深く感謝申し上げます。

 さて、卒業生の皆さん。卒業にあたり、私から皆さんに望むことを3点話をしたいと思います。

 まず1点目は「物事について自分で考えてその意味を理解するとともに、そのことに対する自分の意見をしっかりと持ち、またそれを発信できるようになって欲しい」ということです。
  現在、技術革新が非常に速いスピードで進んでいます。特に、人工知能(AI)の進化には目覚ましいものがあります。増え続ける電子情報を瞬時に解析する情報通信技術の発達もあり、今世紀半ばには、人間の知能を凌ぐとも言われています。AIの進化により便利になることは多くあるでしょう。例えば医療の現場では、膨大な検査データと症例を参照して、レントゲンやCTの画像を見て可能性の高い病気を指 摘する医療支援AIが登場するだろうと予想されています。しかし、いくら優秀な医療支援AIが生まれても、手術するかどうかといった判断は人間の医師がしなければなりません。それはAIは責任を負うことができないからです。AIは暗記と手順通りの仕事は得意ですが、互いに意思疎通したり議論することは苦手です。それは人間の仕事です。
 本校では、「探究活動」に力を入れています。皆さんも、課題研究や総合的な学習の時間等の中で、テーマを決め、それについて調べ、実験や観察を行い、あるいは様々な人に話を聞き、そうして得られた情報について議論し、結果をポスターやスライドにまとめて発表する活動を経験してきたと思います。こうした活動を行っているのは、皆さんに論理的な思考力やコミュニケーション力を身につけ、答えのない課題に対しても、その意味を理解し、根拠のある自分の考えをしっかりと持って、それを発信できる人に成 長して欲しいと考えているからです。是非、小田高で学んだことをこれからも生かして欲しいと思います。

 次に2点目は、「政治や社会の動きに関心を持って欲しい」ということです。 世界で最も少子高齢化が進んでいる日本では、50年後には15歳から64歳の生産人口が、現在の約 8000万人から約4000万人に半減すると予測されています。こうした中、社会保障や医療・介護等 の問題は、皆さんがこれから生きていく上で最も重要な問題の一つです。昨年は熊本や鳥取で大きな地震 がありましたが、防災の問題も地域で考えていく重要な課題です。世の中のこうした課題にどのように対 応していくのかを考えるのが政治です。皆さんの代表として選ばれた議員や知事・市長等が、課題解決のためにどんな施策を行っているのか、しっかりと関心を持って欲しいと思います。
 こうした中、若者の政治や社会への関心を高めるために、昨年、選挙権が20歳から18歳に引き下げられました。皆さんの中には、昨年7月の参議院選挙から選挙権を持った人もいますね。
 本校でも、昨年の参議院選挙の前に全校生徒による模擬投票を実施しました。また、政治経済等の授業で、政治や社会の動きについて学んだと思います。自分たちが生きていく社会です。よりよい社会にするために、まずは責任ある1票を投じることから、政治に社会にしっかりと参画する大人になって下さい。

 最後に3点目は「自分を、自分の周りの人を、そして命を大切にして欲しい」ということです。自分を大切にするということは、自分の周りの人を大切にするということでもあります。私は、皆さん が小田高祭での合唱コンクールで歌う姿に感動しました。優勝したクラスだけでなく、どのクラスも全員が一生懸命歌っていたからです。美しいハーモニーを奏でるためには、クラスのみんなが心を一つにする 必要があります。皆さんが、お互い自分の周りの人のこともしっかりと考えていたから、心が一つになり、 感動する合唱が生まれたのだと思います。体育大会での集団行動や演技「団」等でも、同じように皆さんの団結力を感じました。
 また、昨年12月に行った人権・福祉講演会では、産婦人科医の東田先生が、新しい命が生まれることの喜びや大切さ、そして親となる者の責任について講演されました。皆さんも覚えていると思いますが、 私たちや皆さんの心に響いた素晴らしいお話だったと思います。東田先生の話をしっかりと受け止めて、 是非、かけがえのない自分自身の命を、そして自分の周りの人の命を大切にしてください。

 さて、皆さんは、本校を卒業し、大学や専門学校に進学する人、就職する人と、これからそれぞれ自分の道を歩んでいきます。本校の校訓は「Plain Living and High Thinking (生活は簡素に、理想は高く)」です。本校で学んだことを糧に、足下をしっかり踏みしめつつ、いつも 前を向いて、幸せな人生を歩んでください。私たち本校の教職員は、皆さんの新しい世界での活躍を、これからもずっと心から応援しています。

平成29年2月28日
兵庫県立尼崎小田高等学校
校 長  中谷 安宏
 

小田高ダイアリー

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