尼崎北高等学校の環境教育

「地球・地域とつながる尼北」

◎エコ・スクール

本校では、スローガンのように、学校全体として環境の保全に取り組んでいます。以下にその主な取り組みを示します。

グローカル・ダム

平成16年3月に完了した体育館の大改修の際、体育館の屋根に降った雨を集めて再利用する雨水利用タンクが体育館西の地下に設置されました。これをグローカル・ダムと命名し、由来を表した表示板と貯水量を示す表示器が建てられました。

この考え方は、平成20年12月に完成した校舎(本館)にも生かされ、本館北西隅の地下に大きなグローカル・ダムが造られ、グランドや校庭の植木への散水に利用されています。

グローカルという言葉は、聞き慣れないものですが、グローバル(地球)とローカル(地域)を結びつけた造語で、環境に関する分野では、しばしば使われています。

クリーン・エネルギー

先程述べたように、平成20年12月に完成した新校舎には様々な工夫が凝らされています。中でも、屋上に設置されたソーラーパネルによる太陽光発電装置や風力発電装置が、学校全体の電力消費量をできる限り低く抑える役割を果たしています。

平成22年8月から、県立高校の中で先駆けて教室に空調設備が設置されたことも、エコ・スクールの取り組みが評価されたものと自負しています。

二酸化炭素の削減やヒートアイランド現象の抑制を考慮し、屋上には花壇が設置されています。また環境類型や環境委員などの生徒の取り組みにより、校内緑化が推進されています。

琉球アサガオ・ゴーヤによる壁面緑化

直射日光による校舎壁面の温度上昇を抑えるため、平成21年から本館東側で琉球アサガオによる壁面緑化を行っています。琉球アサガオのつるは屋上まで達し、毎年9月に行われる北高祭(文化祭)での大人形と高さを競います。本年度は、環境委員により新たにゴーヤの鉢植えやポットの保守・清掃などが実施されています。

◎環境類型クラス

平成23年度入学生から、特色選抜で入学した生徒を1クラスにまとめ、環境類型クラスとして様々なプログラムで環境に関する取り組みや学習を行っています。以下にその主な取り組みを示します。

富松神社・富松城跡

10月中旬、富松神社を訪問し、善見宮司から富松地域の歴史やまちづくりの話を聞かせて頂き、富松城跡を見学して、城跡の保護活動の意義について学習させていただく予定です。

西武庫公園でホタルを育てるグループ

5月25日、西武庫公園ホタルの会から講師をお招きし、本校で「ホタルと環境」という題目で、西武庫公園にてホタルを育てている取り組みを聞かせて頂きました。ホタルの棲める環境が我々の住む環境のバロメーターにもなることを学びました。

尼崎南部での環境への取り組み

7月17日(予定)、尼崎市クリーンセンター、尼ロック(尼崎閘門)を訪問し、環境保全対策やエネルギーの再利用、防潮堤による防災対策など、環境への取り組みについて学ぶ予定です。この地域ではアマフォレストの会による尼崎21世紀の森づくりの活動が行われており、企業などによる緑化活動も盛んです。尼崎北高校の生徒もアマフォレストの会に参加させていただいています。

地域における清掃ボランティア活動「クリーン作戦」

塚口西住宅町会の皆さんが毎月第3日曜日にクリーンウェスト(塚口西地域の清掃活動)を行っておられます。昨年度、63期1年1組(環境類型クラス)が1年間この活動に参加しました。今年度は、64期1年1組(環境類型クラス)が参加します。4月15日には21名が参加し、6月17日には22名が学校周辺地域の清掃に取り組みます。

校内での尼芋の栽培

昨年度は校内緑化活動の一環として、校内での尼芋の栽培にチャレンジしました。いろいろな場所に植えてみて、どのような土壌が栽培に適するかの比較も行いました。秋には収穫し、大きく太った尼芋の試食を実施しました。苗は尼崎市城内にある「文化財収蔵庫」から分けていただきました。